車内熱中症、梅雨の晴れ間もご用心 外は23度でも…
真夏に起きると思われがちな自動車内の幼児や乳児の熱中症。実は気温がそれほど上がらない梅雨や春先でも多発している。日差しが強くなくても、車内はすぐに真夏と変わらないほどの高温になってしまう。専門家は「梅雨の晴れ間の過ごしやすく感じる日でも、油断は禁物」と注意を呼びかけている。
03年以降、朝日新聞が報じた乳幼児の車内熱中症の死亡事故は全国で11件あるが、うち8件は3月から6月までに起きていた。
日本自動車連盟(JAF)は昨年4月下旬、埼玉県の駐車場で、晴天下の日の出から日没まで、乗用車の内と外の温度変化を調べた。テスト日の最高気温は午後1時40分の23.3度だったが、ドアや窓を閉め切った車内は午前11時50分にはフロントガラス付近で57.5度、ダッシュボード付近で70.8度を記録。運転席付近も午後2時10分には48.7度にまでなった。車内に置いた缶入り炭酸飲料は暑さで自然に破裂した。
JAFは最高気温35度を記録した真夏の7月にも調査したが、閉め切った車内の温度は4月の結果と大差はなかったという。
今年4月、鹿児島県加治木町のパチンコ店駐車場に止めてあった車内で1歳7カ月の男児が犠牲になった事故でも、当日の周辺の最高気温は約23度だった。
JAFの担当者は「事故の背景には、真夏と違い車内が高温になることはないだろうという思いこみがある。今日はそんなに暑くないからとか、短時間だからとか、寝ているから起こすのはかわいそうとか、親のそんな考えが事故の原因になりかねない」と指摘する。最近はペットの犬などが熱中症の犠牲になることも多いという。
環境省環境安全課は「乳幼児は汗腺が未発達で、体温調節は体表からの熱の放散に頼っている。車内温度が体温を上回ってしまうとそれができなくなり、熱中症のリスクが高まる」としている。
JAFの調査結果はHP(http://www.jaf.or.jp/)で読める。